ガラス用語の解説
●エアライン(Air line) ガラス管などの引き延ばされた泡で、長さ25mm以上の場合。長さ25mm以下の場合シード・ライン(Seedline)と呼ぶ。
●アニール(Anneal) 冷却速度のコントロールによってガラス器具中の有害な歪みの発生を防いだり、除去すること。
●ブリスター(Blister) 泡。比較的大きい気泡。
●ボウ(Bow) ガラス管などの曲がり。
●ブルズアイ(Bullseye) ガラス管などの底を封じた部分に表われるレンズのふくらみ。
●チェック(Check) ひび。ガラス表面のひび(断面を貫通していないひび)。
●チル・マーク(Chill mark) ガラス器具の表面じわ。成形時に、熔解したガラスが金型に時間的ズレをもって接触するために発生する。
●チップ(Chip) ガラス表面の小さけ。
●コード(Cord) スジ。ガラス質ではあるが、周囲のガラスとは異なる光学的な、あるいはその他の特性を持つため、帯状に目視できる部分。
●クラック(Crack) ワレ。ガラス断面を貫通しているヒビ割れ。
●カレット(Cullet) くずガラスまたは割れガラス。通常ガラス原料に加えて再熔解する。
●デヴィトリフィケイション(Devitrification) ガラスの結晶化により失透すること。
●ファイア・ポリッシュ(Fire polish) 切断面などを加熱熔融し、滑らかにすること。
●フュージョン(Fusion) 加熱して熔着すること。
●グラス・セラミック(Glassceramic) ガラスのように熔解・成形したあと、失透化熱処理によって大部分を結晶質に変えたもの。
●I.D 管の内径
●ランプワーキング(Lampworking) ガス細工・ガス加工製品。
●ノット(Knot) 節(ふし)。ガラス中にある透明な塊で、ガラス質ではあるが周囲のガラスと光学的等特性が異なるもの。
●ラップ(Lap) (1)成形中のガラスの流れが悪いために生ずるシワで、2つのガラス表面が不完全に熔着されたもの。 (2)ガラス研磨に使われる治具。
●レヤー(Lehr) 連続的に加熱・冷却するトンネル炉で、ガラス中の歪みを取り除いたり、歪発生を防ぐためのもの。
●モールド・マーク(Mold mark) モールド(金型)表面のキズのために発生するガラス表面上のマーク。
●O.D 管の外径。
●アウト・オブ・ラウンド(Out of round) 楕円度。円形ガラス製品の真円に対する歪み。
●スクラッチ(Scratch) 擦り傷。通常ガラス表面に鋭いものを擦り付けたときに発する。
●シーリング(Sealing) 加熱して熔着すること。
●シード(Sead) ガラス中の微小な泡。
●サイディング(Siding) 偏肉。円周切断面の肉厚の片寄り。
●ソフトニング・ポイント(Softening point) 軟化点。直径0.5~1.0mm、長さ22.9cmの均等な繊維状ガラスが自重によって毎分1mmの割合で伸びるときの温度。その場合上部の10cmは、専用の炉によって毎分ほぼ5℃の割合で加熱されている。密度約2.5のガラスにおいて、この温度は107.6ポイズの粘度に相当する。
●ストーン(Stone) 石。ガラス中の不透明物質でガラス原料などの未熔解物やガラス晶化したもの。
●テンパード・グラス(Tempered glass) 強化硝子。熱的強度および機械的強度を高めるために、精密な熱制御のもとに、軟化点付近まで加熱したものを急速に冷却することによってできるガラス。
●ティア・ドロップ(Tear drop) リング状バーナーによる熔融切断のとき、切断面の1カ所に熔けたガラスが塊状に付着したもの。
●ワーキング・レンジ(Working range) 作業温度範囲。各種の成形法により成形可能な温度範囲のこと。その温度の「上限」は、ガラスが成形可能となる温度( 通常粘度にして103ないし104ポイズ相当)に関係し、「下限」は、成形されたその形がくずれない程度の粘度を保つ温度(通常粘度にして104~107.6ポイズ相当)がガラスの加工・成形可能な範囲として考えられる。
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