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ガラス濾過器の取扱い方法

1.耐圧性

ガラス濾過器は、主として吸引濾過、真空濾過、あるいは比較的低い圧力でガスを通す様設計されています。もし圧力をかけて使用される場合は、最大圧力1Kg/cm2以下でご使用下さい。


2.耐熱性
(1)ガラス濾過器の耐熱衝撃は、一般のガラス製品より低いので、濾過物質の温度を急激に変化させたり、直接炎をあてて使用しないで下さい。
(2)るつぼ型ガラス濾過器は、乾燥し一定重量にする事ができます。乾燥しているるつぼ型ガラス濾過器は、150℃の乾燥器に入れることができますが、通常は110℃で乾燥します。
(3)ガラス濾過器は、加熱・冷却を徐々に行うならば、炉の中で500℃まで加熱する事ができます。
(4)細孔度がG4の冷たく湿ったガラス濾過器は、急激な温度変化を与えると、蒸気による異常な圧力が加わり、ガラス濾過器が破損する事もあります。

3.洗浄方法
(1)新しいガラス濾過器は、遊離した粒子などを除去するために熱塩酸で洗浄したあと、純水ですすいで下さい。
(2)ガラス濾過器の洗浄は使用後すぐ行った方が容易であり、寿命を延ばす事にもなります。
(3)ガラス濾過器の沈殿物を除去するには濾過器の裏側から水を通して下さい。
ただし、裏側には圧力を加えると破損する事があります。たとえば水道の水圧をそのまま加えると破損する事となります。特に径の大きい濾過器や、細孔度の小さな(G4)濾過器では十分注意して下さい。
(4)ガラス濾過器の中に沈殿物がつまった場合は、化学的な方法で除去して下さい。参考までに化学的処理方法のいくつかの例を下に示します。

注1.熱硫酸は過度の熱を生ずる事があるので、洗浄容器は冷却可能なものが良いです。

注2.高濃度のフッ化水素酸、熱リン酸や苛性ソーダで、ガラス濾過器を洗浄しないで下さい。
これはガラス濾過器の粒子を腐孔度を大きくさせ、しかも強度を劣化させるからです。


4.ガラス濾過器の細孔の大きさ
ガラス濾過器の記号と最大細孔の大きさ※の関係は右表の通りです。

※標準粒子を濾過した際に得られる粒度分布のピーク(最頻度粒子径)は概ねこの範囲にあります。
フィルトレーションされる粒子径の範囲を保証するものではありません。


5.共通摺合せガラス器具の表記について

本カタログで記載しております共通摺合せガラス器具の記号は右図の通りです。

共摺りと共通摺り合わせ
共摺り…1対1の組み合わせで、その組み合わせ以外では使用できません。
共通摺り合わせ…共通摺り合わせは、規格寸法(例えば 13)ならばどのコックをつけても使用できます。
※複数個洗浄する時などは、共通摺り合わせの場合規格が同一ならば洗浄後どのコックを合わせても使えますが、共摺りの場合は1対1対応なので洗浄後でも取り違えないように配慮して下さい。本来の組み合わせでない場合は漏れの原因になります。

共栓とは
共栓とは本体と栓の材質が同じであるという意味です。例えばガラスの共栓試験管というと、栓の材質もガラス、本体もガラスとなります。


Standard Taper  ジョイント・ストッパー・ストップコックの雄型、雌型に使用しています。


Spherical Joint ボールジョイント・(雄型、雌型)に使用しています。 




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