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プラスチックの性質について

材質コード表

旧名称
*1) LPE:直鎖ポリエチレン
*2) CPE:コンベンショナルポリエチレン
*3) PA:ポリアロマー


材質の特徴
ポリオレフィン POLYOLEFINS
ポリオレフィンは炭化水素系高分子です。このグループには低密度/直鎖状低密度/高密度ポリエチレン、プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンが含まれます。壊れにくく、無毒性、低溶出の性質を持っており、水より比重が軽いプラスチックです。プラスチック類の中では強い薬品耐性を持っていますが、強酸化剤は脆化の原因となります。また、長時間の紫外線の照射により徐々に劣化します。

■ポリエチレン Polyethylene (PE)
エチレンの重合によって直鎖状の高分子炭化水素であるポリエチレンができます。ポリエチレンは分子構造内の側鎖の形状によって分類されており、重合条件によってその形状をコントロールすることができます。他のポリオレフィンと同様にポリエチレンは化学的に不活性ですが、強酸化剤の使用は酸化や脆化の原因となり、反応性の高い溶媒は軟化や膨潤の原因となります。


●低密度ポリエチレン Low-density polyethylene (LDPE)
分子全体の側鎖の分岐が多く、分子量分布が広い構造となっています。
●高密度ポリエチレン High-density polyethylene (HDPE)
側鎖の分岐が少なく、低密度ポリエチレンより硬く、また、より透過性が低い性質を持っています。
●直鎖状低密度ポリエチレン Linear low-density polyethylene (LLDPE)
低密度ポリエチレンの丈夫さと高密度ポリエチレンの剛性を兼ね備えています。












■ポリプロピレン Polypropylene (PP)
ポリエチレンと構造が似ており、重合体の各ユニットにメチル基がついています。半透明でオートクレーブにかけられますが、室温ではポリエチレンに比べ、強酸化剤に影響されやすいプラスチックです。ポリオレフィン中、最もストレスクラッキングに対する耐性があります。ポリプロピレン製品は低温ではもろく、実験台の高さ程度から落とすとひびが入ったり壊れたりするおそれがあります。

■プロピレン共重合体 Polypropylene copolymer(PPCO)
エチレンとプロピレンの繰り返し配列の直鎖状の共重合体で、両方の特徴を併せ持っています。ただし、その比率は1:1ではなく、ポリプロピレンの比が高くなっています。また、ポリプロピレン製品と同じくポリプロピレン共重合体製品のほとんどがオートクレーブ可能で、高温に耐性があり、ポリエチレンの性質から低温においてもある程度の強度と柔軟性を備えています。

■ポリメチルぺンテン Polymethylpentene(PMP or TPX)
構造がポリプロピレンによく似ており、メチル基の替わりにイソブチル基が置換されており、化学薬品耐性もポリプロピレンとほぼ同様です。不飽和炭化水素、芳香族炭化水素や塩素系の溶媒によって容易に軟化します。ポリプロピレンに比べ、酸化剤に影響されやすい性質で、透明性、剛性、化学薬品耐性、耐熱性を兼ね備え、実験器具用材質として適します。150℃で繰り返しのオートクレーブにもかけられますが、ポリメチルペンテン製品は衝撃に弱く、実験台の高さから落とすとひび割れたり、壊れたりするおそれがあります。


■ポリスチレン Polystyrene(PS)
剛性があり、無毒性で寸法安定性があります。水溶液の耐性に優れていますが、溶媒への耐性は限られています。ガラスに近い透明度を持ち、一般的にディスポーザブルの実験器具に多く用いられています。ポリスチレン製品は、衝撃に弱く、実験台の高さから落とすとひび割れたり壊れたりするおそれがあります。

■ポリ塩化ビニル Polyvinyl Chloride(PVC)
ポリエチレンと類似している構造ですが、エチレンの水素が1か所塩素に置換されています。塩素原子によって、いくつかの溶媒に影響されやすい性質が生じますが、同時に別の用途への適応も可能になります。ポリ塩化ビニルは油類(精油を除く)に優れた耐性があり、ほとんどの気体に対して低い透過性を示します。青みがかった透明で、細口ボトルは比較的薄く、やや柔軟性があります。

■熱可塑性エラストマー Thermoplastic Elastomer(TPE)
オートクレーブ可能で柔軟性の必要な部分の成形に使われます。フィルターウエアや遠心容器の小型キャップやプラグに用いられます。
エンジニアリング樹脂 ENGINEERING RESINS
エンジニアリングプラスチックは実験器具の様々な用途で、優れた強度と耐久性を発揮します。用途によってはポリオレフィンよりも優れており、遠心容器、フィルターウエア、Betaシールドなどに用いられています。
■ポリカ-ボネ-ト Polycarbonate(PC)
透明度が高く、非常に強固で丈夫な材質です。無毒性、オートクレーブ可能で、熱可塑性樹脂の中で最も丈夫です。優れた透明度と強度を持つポリカーボネートですが、有機溶剤に対する耐性は高くありません。ポリカーボネートはジヒドロフェノールが炭素を介して結合しており、この結合は高温下(オートクレーブなど)において、塩基または強酸によって化学反応や加水分解を生じます。
強度と寸法安定度の高さは、高速の遠心容器に最適です。分光光度分析で、NALGENE®の安全器具・装置で用いられているポリカーボネートは、波長200~380nmの紫外線を透過させないことがわかっており(200~300nmでは透過率0% 、300~380nmでは0.2%)、クリーンベンチで使用される雑菌灯(254nm)や電気泳動やクロマトグラフィーによる蛍光検出で用いられる波長(350~360nm)も防ぎます。

■ポリサルフォン Polysulfone(PSF)
ポリカーボネートと同様に強度が高く、無毒性で、薄褐色透明です。ポリカーボネートより強酸/塩基下における加水分解に強い性質を持っています。酸、塩基、水溶液、脂肪族炭化水素およびアルコールに耐性があります。3種類の官能基(イソプロピリデン、エーテル、サルフォン)からなるフェニレンで構成されており、それらの官能基がポリサルフォンの耐薬品性、耐熱性または耐衝撃性などの特性を生み出しています。

■ポリエチレンテレフタレ-ト共重合体 Polyehylene Terephthalate G Copolymer(PETG)
他のエンジニアリング樹脂と類似していますが、ガラスと同等の透明度、丈夫さやガス低透過性を兼ね備えているため、生体高分子の保存に適しています。NALGENE®PETGはテストの結果、細胞培養においてタイプ1のホウケイ酸ガラス製ボトルと同等か、またはより優れた培養結果が得られることが示されています。数種類のセルラインを用いてテストし、細胞毒性が無いことも確認されています。また、対照容器のホウケイ酸ボトルとPETGボトルで細胞培養を行った結果、同等かそれ以上のボトル表面での細胞増殖も確認されています。なお、放射線滅菌は可能ですが、オートクレーブにはかけられません。

■ポリフェニレンオキサイド Polyphenylene Oxides (PPO)
高温における寸法安定性に優れ、幅広い温度範囲で使用できます。加水分解反応にも安定性があり、優れた誘電性を示します。さらに以下のような特徴があります。
・-40~148℃の範囲で優れた力学的特性
・自己消火性
・寸法安定性
・吸湿性が低い
・耐衝撃性


フッ化炭素樹脂 FLUOROCARBONS
フッ化炭素樹脂にはポリテトラフルオロエチレン(Fluon®PTFE、Teflon®PTFE)とフッ化エチレンプロピレン(Teflon®FEP)などがあり、非常に優れた化学薬品耐性があります。

■ポリテトラフルオロエチレン PolytetrafIuoroethylene(Fluon®PTFE、Teflon®PTFE)
不透明な白色です。固体に対する摩擦係数が最も低い樹脂であるため、ストップ活栓や分液ロートのプラグなどに用いられています。

■フッ化エチレンプロピレン Fluorinated Ethylene Propylene(Teflon® FEP)
半透明で柔軟性があり、高密度であるため重量感があります。高温での溶解アルカリ金属、フッ素元素、フッ素プリカーサ以外のほとんどの化学薬品に耐性があります。-270~205℃までに耐性があり、化学的または熱による滅菌を繰り返し行うことができます。濃縮過塩素酸には使用しないで下さい。


■エチレン-テトラフルオロエチレン Ethylene-tetrafluoroethylene(Fluon®ETFE、Tefzel®ETFE)
半透明の白色でやや柔軟性があります。フッ化炭素樹脂の類似物で、エチレン/テトラフルオロエチレンの共重合体です。PTFEとFEPの卓越した化学薬品耐性および耐熱性を併せ持っており、機械的強度と耐衝撃性にも優れています。

■ポリビニリデンフロライド Polyvinylidene Fluoride(PVDF)
CH2とCF2が交互重合したフッ素樹脂の一種で、不透明な白色です。高純度であるため、溶出物が少なく、安心してご使用になれます。機械的強度と耐摩耗性が高く、紫外線に耐性があり、回転成形されたPVDF製タンクの耐熱温度は100℃です。100℃以下であれば弱塩基、塩、強酸、ハロゲン化物含有溶媒、強酸化剤、芳香族・脂肪族・ハロゲン化物の溶媒に優れた耐性があります。しかし、有機塩基、短鎖ケトン、エステル、酸化溶媒には、室温でも著しく損傷を受けます。発煙硝酸と濃縮硫酸は軟化を招き、使用限界に近い温度では、反応性の高い試薬によって部分的な溶解が起こる可能性があります。タンク内が空で、かつ外部から補強されていれば、オートクレーブ可能です。


■過フルオロアルコキシ Perfluoroalkoxy(Fluon®PFA、Teflon®PFA)
半透明でやや柔軟性があります。幅広い温度範囲で使用でき(-270~250℃)、同時に高い化学薬品耐性があります。227℃でPTFEと比較すると、優れた強度、硬さおよびたわみに対する耐性を持っています。また、摩擦係数が低く、非付着性、難燃性にも優れています。




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